空ゴト日和の庭

主に本とゲーム

8/18 読了本『上流階級』高殿円

 

上流階級 富久丸百貨店外商部 (小学館文庫)

上流階級 富久丸百貨店外商部 (小学館文庫)

 

このジャンルの小説を読むのもしかして初めてかもしれないんだけど(いわゆるお仕事小説的な)、これはめっちゃ面白かった。

 神戸の老舗、富久丸百貨店芦屋川店で外商員として働く鮫島静緒(37)。日本一の高級住宅地・芦屋をふくむ阪神間のセレブたちに、お買い物をしていただくのが彼女の仕事だ。ノルマは月1500万円!パティスリーでの経験と人脈を活かして奔走する静緒だったが、外商部はいずれも一筋縄ではいかないお客様がたばかり。その上、本物のセレブ出身男子が同僚として配属されてきて―。竹内結子主演でドラマ化された話題作。『トッカン 特別国税徴収官』など、大ヒット作を次々生み出す神戸在住の著者による究極のハイクラスエンタメ、待望の文庫化!

いけてる女性がとんとん拍子に困難に打ち勝ち成功していく様は観ていて爽快。そして、百貨店外商という、自分とはあまりにも縁がない世界なためかすごく新鮮さを感じ面白かった。"外商”の意味すら今回初めて正しく知ったかもしれない。

セレブのお客様にモノを売るという過程上、そこにはそれぞれのドラマがありそこに主人公である静緒も関わってくる。また、静緒自身のドラマとしても、バツイチでありながら元旦那とはまあまあの友人関係を保っていたり、なぜか同居することになったゲイの同僚とだったり、まわりの人達も濃いキャラがいっぱいいて、何というかキャラ小説風味でもあり読みやすかった。

 

正直、今までミステリーとかホラーとかファンタジーとか、非現実的なもの中心に読んでいたので、こういうのが面白いという実感がなくて避けてて、でも今回すごく面白かったので、ちょっとこういうのもいいなと思いました。

2巻があるみたいなので文庫化したらまた読んでみたいです。