2022年の読書数は読書メーターによると152冊。とはいっても、ずっと言ってるけれど「薬の魔物の解雇理由」に完全に大嵌りしていた年でした。
<ベストオブベスト>
今年一年狂いに狂った元凶の作品。続きをWebで読みふけっていたせいで紙の本はほぼ読めず、しかし、楽しすぎる毎日だった。いまだに好きすぎて冷静に語れないのだけど、とにかく長い(書籍で続きが出たら50巻は堅い)作品が読みたいという人はぜひ読んで欲しいし、面白かっこいい男キャラが見たいって人も読んで欲しい。個人的には女性向けキャラノベだとは思うけど、ストーリーももちろん良き良きの良きなんだけど、それ以上にキャラが良すぎてそちらに萌えの波動が吹っ切れる。読むべき人の手に届いて欲しい作品です。
<いつもの好きシリーズ>
問答無用のいつもの好き。薬屋はもう既に十分有名なので言うことないが、茉莉花官吏伝はもっと有名になっていい。一見弱々だが頭の良さで無双して問題解決タイプは男性読者にも受けると『サイレント・ウィッチ』で知ったので、もっと読まれるべき。
<新しい好き>
というわけで『サイレント・ウィッチ』という新しい好きに出会えました。無口で人前でしゃべるのが苦手なため無詠唱を極め七賢人となった主人公・モニカが王太子を影ながら守るため学校に潜入して、あれやこれやな事件を解決する話。久しぶりにこうラノベらしいラノベを読んだかもしれない。七賢人かっこいい。早く学校の外に出て大活躍して欲しい。
<久しぶりの好きシリーズ>
バチカンシリーズは、久しぶりに止まっていた巻数から少しずつ読んでいったのだけど思わぬ好きに再開した感じでした。特に脇キャラが、偽婚約者コンビやら、天才ローレンとアメデオのコンビやら、いつの間にか充実していて楽しく読めた。八雲シリーズは単行本で本編は終わっていて、これは高校生時代の別の語り部視点からのスピンオフ。こういうシリーズ主人公を別視点から見るタイプの物語は大好きなんですよね。これからも続けていって欲しい。
<続きを出して欲しい枠>
永瀬さらささんも、小野上明夜さんも、前から知ってる作家さんだけど、久しぶりに、これは面白い!と思える作品に出会えた。
永瀬さらささんのやつはタイトルが行方不明だけど、個人的にはとても魔法少女ものアニメなイメージでした。不思議無生物を片手に呪いのマジックアイテムを回収するため旅に出て、情報を探るため探偵屋を営む。そこに謎の怪盗が現れて邪魔をしたりする。そして個人的には世界観がとても面白い。翼ある天使が普通に人間社会の頂点に存在したり、昨今中々見ない。あとがきにも続き云々と書かれてあったので続きは下さい。
小野上さんの悪女の方は、男二人組が女の子を利用するため自分たちに惚れさせ作戦に出てまんまと好きになってしまった主人公なんだけど、企みを知った後も好きは変わらず、でも自分のことを本気で好きになるわけないと卑屈精神かつ、でも折角なのだからいい思いをしようと謎ポジティブ精神を発揮する。相手がどう思ってるかわからなくとも自分は好きだと貫ける前向き主人公がとても好きだし、個人的には最後までヒーローの真意がわからないままなのも良い。続きが大変気になる終わり方だったのでこれは続きはあってしかるべき。お願いします。
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続きを出して欲しい枠だけ、真面目にあらすじ感想書いてしまった許してください。もう少し一般書も入れようかとも思ったのだけど、実際ブログに書くとなると多かれ少なかれ広まって欲しい作品をと思ってしまい一般書は、例えば森博嗣とか私はめちゃくちゃ好きなんだけど、他の人に勧めたいかといえば、別にいいかなと思っちゃうんですよね。ただ、完全新規で読んだ「皇女アルスルと角の王」は面白かったので、作者の鈴森琴さんはこれから気にしていきたい。
漫画に関してはほとんど読まなくて「ワールドトリガー」と「夏目友人帳」だけずっと読んでて、今回は「吸血鬼死ぬ」のアニメが面白かったので続きを読んだという感じかな。
2022年は「薬の魔物」に出会えたというだけで幸せな年だった。こんな素晴らしい作品になんて今後はきっと出会えないと、こんな素晴らしい作品を知らなかったのだからきっとまだ見知らぬ素晴らしい作品はあるはずだとの思いがせめぎ合っている。2023年も新たな好きに出会えますように。