■面白かった本
今月も読んだ冊数は少なかったので、どうしようかなと思ったものの、記録的なものなので出来る限りは続けたい。
シリーズ三弾目。巻を重ねるごとに面白くなっていく気がする。今回の話は、文芸フェスのためにたまたま行った島で殺人事件に遭遇するというもの。そこに集まったのは、目の見えない霊媒師や、島の開発を進める嫌味な金持ちなど、ミステリー的には王道のような怪しげな客たち。そんな中、殺人事件が起こり、探偵は客たちと交流を深めながら徐々に秘密を暴いていく。後半にかけての怒涛の伏線回収は気持ち良くて、もはや安定して楽しめるシリーズとなっている。
「猫のお告げは樹の下で」青山美智子
悩み事を抱えた人々が、とある神社の猫と出会いお告げ的な言葉をきっかけに道を切り開いていく、日常での小さな奇跡の物語。どれも短編集として秀逸で面白かった。個人的には、息子の嫁と暮らすことになったおじいさんの話『タネマキ』や、自分が大好きなものが皆には気持ち悪いものとして認められない悩みを持つ小学生の話『マンナカ』が特に好き。最後の『タマタマ』はすごく詩的で美しい感性だなと思ってしまった。その美しさは現実にはない空想的な域にあるものなのだけど、物語にはその理想を求めているので、私にはすごく合っている。他作品も読んでいきたい。
「これは経費で落ちません!⑫」
結婚に向けての雑務の面倒くささをこれでもかというほど詰め込んでいる。こんな面倒な手続きをしなければいけないならしたくねーと私なんかは思ってしまうのだけど、どうなんでしょう。愛があれば可能なんですか。ある意味では未知の世界の話なので、そういう意味でもとても面白く読んでいる。これからも地に足の着いた細かい話も書いていって欲しい。続きも楽しみにしています。
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買った本と読んだ本の量が違いすぎて積読が増える一方です。
とある記事で、積読は別に読まなくていいなんて意見も拝見したが、個人的は、目につくところに本があると気になって仕方がない。本棚に綺麗に並べてあるとかではなくて、縦に積んでるわけですからね。でも、読む以上に買うことも趣味の一つだったりするので、やめることはできない。小さい未読のようの棚みたいなのを置ければなと思いつつも、場所をどうにか確保しなければならない。
以下、読書メーターです。
11月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1984
名探偵の顔が良い:天草茅夢のジャンクな事件簿 (新潮文庫 も 40-3)
読了日:11月30日 著者:森 晶麿
殺しへのライン (創元推理文庫 Mホ 15-7)
読了日:11月29日 著者:アンソニー・ホロヴィッツ,山田 蘭
『飽きた』と書いて異世界に行けたけど、破滅した悪役令嬢の代役でした (ツギクルブックス)
読了日:11月20日 著者:枝豆ずんだ
猫のお告げは樹の下で (宝島社文庫)
読了日:11月15日 著者:青山 美智子
なぜ働いていると本が読めなくなるのか (集英社新書)
読了日:11月09日 著者:三宅 香帆
これは経費で落ちません! 12 ~経理部の森若さん~ (集英社オレンジ文庫)
読了日:11月05日 著者:青木 祐子
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