空ゴト日和の庭

主に本とゲーム

2024年2月読了本まとめ

<面白かった本>

プロヴァンス邸の殺人 (ハーパーBOOKS)これは経費で落ちません!11 ~経理部の森若さん~ (集英社オレンジ文庫)

まあまあ何も読めてない日々だった。
しかし、「これは経費で落ちません!」やっと最新11巻まで読めたのは大きい。後は、最近嵌っている翻訳もの令嬢ミステリーを、今まで読んだロマンスもののノリで読んでいたらわりとがっつりミステリーで面白かったという。

「これは経費で落ちません!⑪」

元々、お仕事ものというジャンルに全く興味がなかった私がこの作品を読もうと思ったきっかけが、この11巻のあらすじに”結婚”というキーワードを見たからで、恋愛ものであれば結婚をゴールとする話が多い中、何冊もかけて恋人から結婚まで昇華していくとはどんなもんじゃいと興味を持ったわけですが、思った以上に恋愛成分は薄めで、でも進展するとこは進展していて珍しいタイプの作品だと感じました。普通の恋愛主軸の女性向けラノベだと、男性の方が何でも合わせてくれてその手のストレスを感じることは少ないのだけど、こちらでは男性側での事情もぶつけてきて、お互いの仕事や名字の改正問題など好きだからどうにでもなるとはいかないところがとても現実的で、改めて結婚って面倒だよなと思ってしまいました。
取り敢えず、結婚準備段階に入ったものの、まだまだ問題は出てくるだろうし、これからどうなっていくのか次が楽しみです。

プロヴァンス邸の殺人」

先々月あたりから海外ロマンスものに嵌っていて、その関係の棚をうろうろして見つけて読みたくなった本。祖父の遺した遺産を受け取るために”探偵業”を引き受けることになった令嬢ミステリーもの。もちろん面白そうと思って買ったのだけど、思った以上にミステリーしてて面白かった。所謂ロジック的な推理ものというよりは、アガサ・クリスティー恩田陸のような人間ドラマを中心としたような雰囲気のミステリーで、タイトルに"殺人"とあるものの中々殺人は起こらない。しかし、伯爵邸に集った人々は険悪で、なぜ彼はそんな行動を取るのか、そうであればなぜ彼女はそうしたのか、それぞれの行動がちぐはぐでピタリと嵌る答えを探しながら読み進めるのはとても楽しくて、特に謎のピースが揃い始めた中盤以降は一気に読んでしまった。著者の翻訳ものはこれが初らしいけど、とても面白かったので、他の作品も読んでみたいと思った。ぜひお願いします。

相変わらず、「VCR GTA」動画に嵌っています。これから抜け出せない。本を読んでる時間もちゃんと楽しいのだけど、家に帰るとついつい動画を見てしまう。何も脳にリソースを使わずぼんやり見れて楽しめるのは最強すぎる。もうしばらく今のような生活が続きそうです。

 

以下、読書メーターです。

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2024年1月読了本まとめ

<特に面白かった本>

 情景の殺人者 Scene Killer (講談社ノベルス)シャーリー・ホームズとバスカヴィル家の狗 (ハヤカワ文庫JA)これは経費で落ちません!2 ~経理部の森若さん~ (集英社オレンジ文庫)

今月は、新規でピンときたものはなくシリーズばかり。

「情景の殺人者」シリーズ3冊目かな。前作、前々作と、キャラがつらい目にあっていたので、今回全体的にゆったりとしていて、心穏やかに読めた。というのも、事件の中心が完全に他人事、第三者でずっと在れたから。もちろん犯人まわりにはちゃんとした理由とドラマが描かれているのだけど、主要キャラクターたちはそこに深入りすることなく物語は進んでいく。そんな中、引っ越しをしたり家具を揃えたりと日常の出来事が挟まれて、ある意味日常回のようでもあった。こういうのも好きです。私が探偵小説好きな理由の一つとして、主人公たちは蚊帳の外でありながら非日常に関われるという特殊性もあるのでこの手のものは大好物でもある。次も穏やかでありたい。

「シャーリー・ホームズとバスカヴィル家の狗」ホームズが探偵であり、ワトソンが語り手であるというのはそうなんだけど、ホームズよりもなぜかワトソンの方に謎が深まっていくのが不思議に魅力的な本作2巻目。私はジョーが気になって仕方ない。3巻は文庫版を待つ予定なんだけど、高殿さんの他の本も今とても気になっているので、「トッカン」とか読んでみたい気持ちはある。もちろんドラマの存在は一切知らない。

「これは経費で落ちません!2」相変わらず、トラブルがあってもすっきりと解決するではなく、何となく曖昧なままそれでも日常は変わらず続くといったところは無駄にリアリティがある。しかし、解決はしなくとも登場人物たちの解像度はぐんぐん上がり、少しずつ主人公まわりから世界が広がっていく感じがとても良い。太陽との関係性も亀の歩みかと思いきや以外に早く動きそうで(恋愛をはよ入れなきゃダメというノルマでも来たんだろうかと思った)続きが楽しみで、こちらは次こそ早めに読みたい。

これは経費で落ちません。正直、ドラマ版は少し見てみたいと思っているのだけど、漫画ですらイメージと違うと思ってる勢なので、多分絶対に無理だろうなというのは想像に難くない。自分が見てみたいというのは、あくまで自分の想像する実写なので、きっとそういうのは存在しない。自分の思うがまま頭の中でキャラを動かすことができるのが小説の良いところです。

年末あたりからVチューバーにはまって、さらにまずいことに「VCR GTA」関連の動画にはまってしまって、わかる人にはわかると思うが大変なことになってしまった。ピザ屋と救急隊中心に見ているのだけど、面白すぎてやばい。一人だけではなくあらゆる視点が面白いもんだから見終わる気配がない。そのせいで、今、本は通勤時のみになってしまい、とても冊数が少ないのだけど、多分しばらくはこのままです。

 

以下、読書メーターです。

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2023年下半期読書まとめ

上半期はこちら→2023年上半期覚書

年まとめは難しいので、やはり半年ごとに分けるのが正解のよう。
そんなわけで下半期面白かったもの。

・下半期ベスト

漆黒の慕情 佐々木事務所シリーズ (角川ホラー文庫)

個人的ベスト。最終月に読んだので印象深いというのももちろんあるのだけど、自分の癖にめちゃくちゃ刺さった話だった。
刺さった話とか言いつつ、ひたすらキャラが好きだった申し訳ない。

顔が良すぎるため厄介ごとに巻き込まれることが多い片山敏彦がストーカーに悩まされていて、次々とエスカレートしていき、ついには怪現象まで起こるようになり、心霊案件専門の佐々木事務所に相談にいくという話。始めの方は、普通の存在に憧れるという片山の心情に同情を感じていたのに、話が進むにつれて、実は片山自身も何かおかしいぞという雰囲気になっていく最高に良かった。最後のオチも爽快で、ホラー案件をキャラクター性がぶっ壊すといった話が好きなら絶対おススメしたい。

・海外ロマンス&ミステリーものにはまった

公爵さまが、あやしいです 行き遅れ令嬢の事件簿 (コージーブックス)没落令嬢のためのレディ入門 (mirabooks) 

海外ミステリー系統にはまったことはあっても海外のロマンス系作品をここまで面白いと思ったのは初めてだったので自分でも驚きました。いかんせん読んだ冊数が少ないので何とも言い難けど、かなり日本向きの作風に感じた。特に「没落令嬢のためのレディ入門」はなろうでよく見る、突然の婚約破棄で、お金がなくて家族が養えないため、金持ちの男を捕まえなくてはとロンドン社交界に乗り出すという話で、そこで出会った公爵に自分の意図を見抜かれ協力契約を申しかけケンカしながら徐々に仲良くなっていくというケンカップル好きにはたまらない話。「公爵さまが、あやしいです」はロマンスミステリーで、生き遅れといわれ地味で目立たないと思い込んでる主人公がとあるパーティーで殺人事件に巻き込まれ、その場にいた公爵とわいわいケンカしながらも事件を解決するという話。こちらはシリーズもので身分差もあるので、もだもだしている二人がかわいい。これからどうなるのか続きが楽しみです。

・ホラーとミステリーとキャラものの狭間で

領怪神犯2 (角川文庫)捜し物屋まやま (集英社文庫)世界の終わりのためのミステリ (星海社 e-FICTIONS)

個人的に、ジャンルレスな作品ばかりを好むなと思ってしまうのはこんな時で、別にそれぞれが特異な内容というわけではなく、その手の世界では王道といってもいいのに改めて何かといわれたら考えてしまう。まとめてラノベというのはわかりやすいジャンル分けではある。

「領怪神犯」は一見ホラーに見えるもSF感が重なっていく、イメージ的にはSFホラーキャラクターゲームのよう。不可思議な現象を引き起こす神々の調査をする役人たちの話。1巻はとにかく世界観が曖昧で、その曖昧さがこの作品の肝にもなってくるのだけど、それを踏まえての2巻目が個人的には最高に面白かった。1巻が男女コンビ+男、2巻が男男コンビ+女という感じで、そんなバディが不可思議村を調査するというシチュエーションが好きならそれだけで読んで良い。面白かったです。

「捜し物屋まやま」社交的な弟・和樹と無愛想で喋れない兄・白雄の二人で営む”捜し物屋”が関わることになった事件の話。事件簿というよりはキャラクター小説。とにかく白雄がめちゃくちゃやばい奴で最高だった。連作短編で毎回語り手が変わっていくのだけど、白雄はそも喋れないという設定なので、他者から見たらただ謎の人だったのに、最後の章の白雄一人称の話が、本当に思った以上に狂人な思考で、一気に好きなってしまった。3巻で一応終わっているのだけど、特に大事件が起きるというものでもなく日常の片隅を見せるような話の連なりなので続きがあってもいいはず。

「世界の終わりのためのミステリ」人だけが存在しない近未来のような終わりの世界。その中で、記憶のないヒューマノイドとして主人公は目覚める。この世界は何なのか、半永久的に生き、自殺の出来ないヒューマノイドたちの生活を追いながら、生きる意味を探しながら旅をする様は、探索ゲームをやってるような感覚にもなり少しずつ世界が広がっていくのがとても面白かった。独特な環境下で起こるミステリー的な出来事もそれぞれ工夫があって良かったし、旅の続編はあって良いのではと思った。

・いつものやつと新規少女小説

陸軍将校の許嫁 ~お見合いは幽霊退治の後で~ (小学館文庫キャラブン!)茉莉花官吏伝 十五 珀玉来たりて相照らす (ビーズログ文庫)薬屋のひとりごと 14 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと」は一応少年向けレーベルなんだけど、私の中では少女向けなのです。アニメ化をきっかけに大人気になってくれたのは嬉しい。何もいうことはないがすごく好きだよ。「茉莉花官吏伝」私の中ではずっと好きだけど、中々有名にはなってくれない作品No.1.物覚えがいいというだけの普通の女の子っぽい主人公が実はとても頭のいい子で、皇帝に見い出されて問題ごとを解決してあれよあれよとのし上がっていく、恋愛もあるよという作品。国外に行っての潜入調査が多かったのでイメージ的には水戸黄門。好きな人は好きだと思う。ずっと推してます。「陸軍将校の許嫁」は、正直、今回唯一新規で好きと思えた少女小説かもしれない。時代は明治、お転婆な女の子が幽霊騒動を解決するために奮闘する一方それを見守る許嫁(候補)の軍人さんという構図。べたべたした恋愛ものというより、事件の合間に挟まれるキュン度合が絶妙で最高。絶対続きが見たいのだけど、去年私が続きを出して欲しいラノベとして上げた作品*1は続きが出なかった。続きが見たいのでみんな読んで欲しい。

・その他

長い夜の国と最後の舞踏会 3 ~ひとりぼっちの公爵令嬢と真夜中の精霊~ (オーバーラップノベルスf)

ありがとう。私の最愛の作家である桜瀬彩香さんの遺稿を出版してくれて本当にありがとう。そんな気持ちしかない。

思えば一昨年は「薬の魔物の解雇理由」(くすまも)に狂わされた一年だった。一年経ち、心情的にはまあまあ落ち着いたものの、それでもくすまもの続きがきっと出てくれるはずと望みながら何の音沙汰もないといった状況下で、もたらされた長夜新刊の発表には心が湧きたった。本当にありがとう。くすまも続刊もずっと待っています。

以上、2023年下半期に印象に残った10冊でした。

そんなわけで、最近では、月1まとめ更新くらいしかしてない当ブログですが、自分的にはこのくらいの頻度がちょうどいいかなと思っているので、このまま続けていくと思います。良ければ今年も宜しくお願いします。

 

*1:「今日から悪女になります」「勘当されたので探偵屋はじめます」

2023年12月読了本まとめ

<面白かった本>

漆黒の慕情 佐々木事務所シリーズ (角川ホラー文庫)これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~ (集英社オレンジ文庫)鵼の碑 【電子百鬼夜行】 

12月は毎年そうなんだけど、年間と重なるのでさくさくっと。

「漆黒の慕情」
これはもう、すっごく良かった。個人的年間ベストだと思ったくらい私の癖にもドンピシャで、こういうのが私は好きなんだよと言いたくなる見本のような作品だった。

顔が良すぎるため、ストーカーに悩まされていた片山敏彦が主な語り手として物語は始まる。普通に憧れながりも顔のせいで奇特な体験をせざるを得ない片山に最初は同情の念を感じていたのだが中盤に入り徐々に見方が変わっていく。ただのストーカーかと思いきや、徐々にオカルト的な不可思議な現象に変わっていき、とうとうシリーズキャラクターである佐々木るみに相談することになる。個人的な意見だけど、ホラー(ミステリー)ものに見せかけて、キャラクターが活きる作品でしたという、上遠野作品や西尾作品(初期)を思い出させる。キャラが良い!最終的にキャラによるどんでん返しが最高のカタルシスなので、片山敏彦の話がまた読みたい。続きを待望している。

「これは経費で落ちません!」
有名なのは知っていたものの、私の好みに微塵も掠らないのでスルーしていたのだが、恋愛もあるよと知り、じゃあ読んでみようかなと思ったら、思いのほか面白かった。これは人気になる。主人公が仕事のできるスーパーウーマンで、色んなトラブルを解決するというのが主軸なんだけど、その中で、今のところは恋愛未満なことも絡んでいくといった話。この冷静沈着な主人公がどんな風になっていくのか続きが楽しみな作品。

「鵼の碑」
ひたすら重い、でがい。鞄に入らないので読むのにめちゃくちゃ時間がかかってしまった。上下巻に分けて欲しかった。分割も出して欲しかった。次があるならお願いします。そうはいっても待望の京極堂シリーズの続き。文章と物語構成は文句なしに面白かった。ただ、全体を通してのお話としては小ぶりだったなという印象。多分、主要キャラクターたちが常に外側にいたからだと思う。それでもいつもの彼らに出会えたのは嬉しい。特に榎さん。登場するだけでこちらも楽しくなれる。ずっと大好き。作者的にはもしかしたらあまり書く気はないのかもしれないけれど、また続きを出してくれたら嬉しいです。

年間というか、下半期まとめは別に書きます。
裏のブログに書き逃したのだけど、今更、にじさんじENにはまっています。ENなのでJPには詳しくないけど、色々絡みコラボを見ているのでJPも好きになってしまうかもしれない。それまで全然興味もなかったのに突然はまりだしたので、こんな風にはまれる何かに出会えたのは純粋に嬉しい。

 

以下、読書メーターです。

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2023年11月読了本まとめ

<面白かった本>

薬屋のひとりごと 14 (ヒーロー文庫)Unnamed Memory -after the end-II (電撃の新文芸)貧乏お嬢さま、メイドになる (コージーブックス) 

今月は続きものばかりであまり新規開拓がなかったなという印象。

薬屋のひとりごと⑭」
絶賛アニメ放映中ということで、あんまりネタバレになっても嫌なので、さくっとだけ。名持ちの会合、羅一族大集合のシーンがすごく好き。みんな変人だらけというか、優秀なくせに性格に難ありで、羅半兄も常識人枠なのに謎の異質さを見ることが出来てこいつも羅の一員なのねと思ってしまった。後、最近は羅漢と猫猫が絡むシーンも増えてきて、羅漢好きとしては大変嬉しい。次巻も楽しみにしています。

「Unnamed Memory -after the end-II」
3巻が出てしまったので、慌てて2巻を読む。時代的にバベルと重なるリースフェンの話。バベルの裏側的な何かがあるかなと思ったけど、そこはそんなにない。代わりに新たな大陸に進出して、世界が広がっていく雰囲気がすごく良い。これだけ物語が続いていてまだまだ謎の大陸が存在しているというのはすごくワクワクする。いわゆる第二部からの話は、記憶を失い転生し、同じキャラでありながら新たな人生を見せてくれるという部分が醍醐味で、これ現代転生とかできそうだよなとちょっと考えてしまう。web版の方は知らないのだけど、末永く続いて色んな彼らが見たいなと思ってしまう。

「貧乏お嬢さま、メイドになる」
20世紀初頭のイギリスを舞台に、公爵の妹でありながらロンドンに一人で飛び出してきた為、貧乏生活を送るはめになった令嬢のコージーミステリーもの。1巻から3巻まで読んだけど、3巻が一番ミステリーしてて面白かった。住む家はあるものの、使用人もいなくて金もなく、掃除も料理も何も出来ないという貧乏状態から何とか生活していこうとする序盤、私至上一番何もない状態からのスタートだった。実家に帰ればいいんだけど、帰るくらいなら餓死した方がマシとばかりに強がって何とか働こうとする姿は頑張ってるんだけどどこか空回っていて大丈夫かと思ってしまった。一応ミステリーものということになってはいるものの人死には後半で、どちらかというとストーリーラインのきれいな話で、そこに殺人が自然に関わってくるという印象。ロマンス部分は現代海外ものに近いあけすけさで個人的には苦手だったけど、いい加減にくっついてくれという気持ちもあり、ダーシーの正体というのが気になるところ。続きも読みます。

薬屋のひとりごとは、確か6巻くらいが出た時に買って、ヒーロー文庫なのに、女性向きぽい内容かつその面白さに驚いた記憶があり、当時から人気があって、いつアニメ化するのかと言われていた中、これだけ評判の良いアニメが出来上がってくれたのは、原作ファンとしてはすごく嬉しい。しかし、だからこそというか、同じくアニメ化が決まっているアンメモ(Unnamed Memory)の方は、不安で仕方ない。薬屋は1クールで1巻分(多分)という原作好きからしたら理想的すぎる配分なんだけど、アンメモは、絶対、絶対にめちゃくちゃ省略されるだろうなと思うので、下手したら、1クールで過去に戻るかもしれんと思ったら怖くて仕方ない。というかその可能性はかなり高いと思っているので、今から期待しすぎないよう覚悟している。

 

以下、読書メーターです。

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2023年10月読了本まとめ

<特に面白かった本>

茉莉花官吏伝 十五 珀玉来たりて相照らす (ビーズログ文庫)シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱没落令嬢のためのレディ入門 (mirabooks)領怪神犯2 (角川文庫) 

今月読んだ冊数は16冊。わりと面白い本を多く読んだ気がする。

茉莉花官吏伝15」

今巻から御史台に異動となった茉莉花。今までは外国での問題ごとを解決する話だったのが、今回からは国内の事件を解決する話に。茉莉花は、優秀すぎて基本何でも一人でできてしまうのだけど、危険が伴うと動きづらいなんてことが多くなって、頼りになる上司や友人はいても、直属の部下みたいな相棒ポジションキャラが存在しないので、そろそろそういうキャラも欲しい。

「シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱」

ホームズものの女性版、といいつつ人工心臓や電脳家政婦など近未来ちっくでもあり、独自の世界観を醸し出している。アフガン帰りの軍医ジョー・ワトソンが、お金がなくて友人の紹介で、心臓に欠陥があるというシャーリー嬢のところでルームシェアすることになり、そこで事件に関わることになるという話。正直、思った以上に面白かった。みんな女性になっているということで始めは食指が動かなかったものの、キャラがみんな魅力的で、何より、シャーリー以上に語り手であるジョーが爆弾を抱えているタイプだった。始めはホームズに振り回される常識人枠かなと思っていたものの、話が進むにつれジョー自身の秘密に触れられていき、どういうことなのか気になって仕方ない。この先どんな風に進むのか楽しみで、続きも読みます。

「没落令嬢のためのレディ入門」

前回、公爵様シリーズを読んでそれが面白かったものだから海外ロマンス系が少し気になって読んだ作品。面白かったです。両親を亡くし、4人の妹たちを養わなければならないのに、突然の婚約破棄で立ち行けなくなってしまった令嬢がロンドン社交界に出て金持ちの男をゲットしなくてはと頑張る話。伯爵家の次男をいい感じに落とせそうな時に長男である伯爵が現れ手を引けと脅しをかけてきたものの、手を引いて欲しいなら自分の婚活に協力しろと逆に脅しをかけて、伯爵は嫌々ながらも令嬢に協力するはめになり、ここに二人のコンビが誕生する。令嬢は正体を知ってる伯爵にだけは素をさらしているし、伯爵は伯爵で令嬢を悪女だと嫌っているので、この二人の丁々発止なやり取りが面白い。正直、ケンカップル大好き人間には堪らない。最後はいい感じに纏まったが、身分差的にもまだまだ波乱はありそうなので続きがあれば読みたい。

「領怪神犯」

1、2巻読み。正直、2巻がすごく面白かった。善悪を超越した理解不能な神々が引き起こす超常現象を調査する役人たちの物語。という呈で始まるものの、1巻の最後で明かされた世界観の謎の一旦を踏まえての2巻が楽しくて、主人公は交代したものの、知ってる名前は多く出て、でもそのキャラはあのキャラと同じなのか、時代は、世界は同じなのかと考えながら読むのが面白かった。基本は、神が信仰されている田舎に行き、それがどんなものなのか調査するという、しかし、相手は神ということもあり基本退治できるものでもなく調査メインで終わり、1巻では消化不良感を多く感じたのだけど、2巻ではその辺りの理由がわかり、しかも主人公が霊感持ちということでアグレッシブに動き対処することもあるので面白さは倍増している。男男コンビも1巻より好みだったりする。どうやら続きもありそうな雰囲気なのでこれからも楽しみです。

今月は本を買いすぎたのだけど、それに比例してか面白い本も多く読んだ気がする。ただ、読んだ冊数は相変わらずで、積みタワーが積みあがっていくのは目に悪いので何とかしなくては。

 

以下、読書メーター。文章あり。

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2023年9月読了本まとめ

<面白かった本>

長い夜の国と最後の舞踏会 3 ~ひとりぼっちの公爵令嬢と真夜中の精霊~ (オーバーラップノベルスエフ)公爵さまが、あやしいです 行き遅れ令嬢の事件簿 (コージーブックス)捜し物屋まやま3 (集英社文庫) 

「公爵さまが、あやしいです」

これは2巻目の”公爵さま、いい質問です”というタイトルに目を惹かれて、1巻を手に取ったものだけどめちゃくちゃ良かった。英国19世紀を舞台にしたロマンスミステリー。一昔前の少女小説ミステリーものを思い出すような話。両親を亡くし叔母夫婦に引き取られたものの、内気な性格で26歳にて婚期を逃し、毎日肩身の狭い思いで過ごしていた主人公が、とあるハウスパーティーで殺人事件に遭遇し、偶然にも公爵と鉢合わせしてしまったため、共に事件捜査に乗り出すことになる。普段は引っ込み事案なはずが、高慢な公爵を前にするとなぜか文句ばかりで言いあってしまうというケンカップル好きには堪らない仕様。お互い憎からず思っているはずなのに、ふとしたことから身分差を感じ前に進むことはできないジレジレ仕様。本国では10冊以上シリーズが続いているらしく、これからどうなっていくのか楽しみです。

「捜し物屋まやま③」

シリーズ最終巻?らしいけど、1エピソードが終わっただけの感じなので続いてくれてもいける。機会があれば続きも見たい。今回は白雄の家族関係とルーツの秘密が明らかになる話。最後の最後まで、白雄のクズさが最高で、何も変わることがないまま、これからもこんな関係が続いていくのかなと思った。ただ、個人的に白雄のあくどさが真に理解されないまま(まわりがいい子さんばかりなので)だったのが残念で、敵でも嫌いあっててもいいから、そういう相手がいて欲しかったな。

「長い夜の国と最後の舞踏会③」

作者の遺作でもある描き下ろしが掲載されてる本作。冷静な目では見れなかった。ながよるはWebの方を読んでなかったので完全新規で読んでのだけど、めちゃくちゃ面白かった。これからまさにどんどん面白くなりそうな気配があったのに本当になぜという気持ちが大きすぎる。これからもずっとずっと大好きです。

そして、ながよるがいけたのだから、くすまもの続刊もいけるはず!という思いがますます強くなりました。TOさん宜しくお願いしますね!

10月から角川30%還元祭りが始まるので、また角川本を買いまくる日々が始まる。読む量が全く追いついてないので積読がひたすら増えることになるのだけど、有難いことには変わりはないので他社もやって下さい。買います。

 

以下、読書メーターです。

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