空ゴト日和の庭

主に本とゲーム

7/15 読了本『掟上今日子の乗車券』西尾維新

 

掟上今日子の乗車券 忘却探偵

掟上今日子の乗車券 忘却探偵

 

 西尾維新さんの作品で、もはや一番好きなシリーズ。

毎回違うバリエーションでちょっとした謎を、立場や趣向を変えて描かれており、西尾さんのこういう推理物まがいの話が本当に大好き。

 内容紹介

掟上今日子――彼女の記憶は眠るたびにリセットされる。その特性をいかし、彼女は「忘却探偵」として活動していた。そんな今日子が営業活動と称し、ボディーガードの親切守を引き連れて旅にでる。目的地もとくに決めていないという。依頼があって動くわけではないこの旅、果たしてどんな事件が待ち受けているのか。

 今回はいつかの事件で知り合った関係で今日子さん邸(?)で警備員をすることになった親切守さんが語り手として今日子さんと旅行という名の営業活動という二人旅行をする話。探偵なのだから黙っていても事件の方から来てくれるはずという今日子さんのいうがごとく、列車の中なり船上なり、宿泊先なりあらゆるところで事件に巻き込まれる(自分から首を突っ込む)二人。親切さんとは一応主従関係ということで厄介くんとはまた違った感じの関係性が面白かったとは思うもののこれだけ長い間の一人称なのにいまいち親切さんのことがわからなかったりします。始めの事件ではわりとしっかりボディーガードしてた気がして実は強い系の人か?と思ったのにバスの時では隣で起こった殺人に気付かないままだったし(あれの動機も謎というかほんまかよと言いたくなったけどそれをいうならほんまかよ!と突っ込みいれたくなる動機が今回多かった)。最後の話では厄介くんがやたらと強キャラ感が出ていて面白かったものの、厄介くん側から見たらどう見えるのか。この二人の共演もちょっとというかかなり観て見たいですね。

今日子さんシリーズは西尾作品で今のところ唯一追いかけてる作品で、他は途中で途切れてしまって、機会があればまた読みたいが今更感もあり、しかしこのシリーズ読むたびに他の西尾作品も読みたくなって困っています。平行してるシリーズは多いものの意外に単発は少ないんですよね。

 

ところで、あとがきにあった、本を読むために電車に乗る、はわかりみがありすぎました。何といっても自分も、本を読むために遠くの会社を選んだ人間で、通勤途中に本を読み、家ではゲームをするという生活が慣習化しており、休みの日とか家にいたらずっとゲームしてるので本を読むために電車に乗るはまじであるんですよね。