空ゴト日和の庭

主に本とゲーム

7/10 読了本『鬼恋語リ』永瀬さらさ

 

鬼恋語リ (集英社オレンジ文庫)

鬼恋語リ (集英社オレンジ文庫)

 

 これは面白かった。個人的に作者の本の中では、ドイチェンの次くらいに好きかもしれない。続編がとても欲しいんだけど、オレンジ文庫的にはどんな感じなのでしょう。私にとっては好きが詰まっていました。

主人公は、兄の仇である鬼に和睦のために嫁入るするという実質政略結婚ものに近いのだけど、12歳の女の子なので、あまり恋物語というほどではありません。12歳の女の子がとても12歳と思えないくらい強かで賢い。おせおせのイケイケ。女の子の強気にまわりの人(鬼)たちが驚くといった感じですね。兄の親友であり仇だというその鬼は自分が殺したという以外、その真相を話そうとしないため、一体本当は何があったのかと探っていく話です。

話しが短くて人間側との話が一件落着で終わっただけで、他の鬼との交流があまり見れなかったのが残念です。特に青鬼さんとか、始めは敵かと思ったのに実はめっちゃ良い人じゃん臭を感じさせただけで終わってしまって、もっと絡みが見たかった。後、黄鬼さんの嫁さんとやらが気になって仕方ない。つまり続編が読みたい。

 いつかも書いたかもしれないけれど、12、13歳という恋を知るには微妙な年齢+年上男性との政略結婚的なものは大好きです。無邪気な少女に翻弄される年上男性がいづれ恋に落ちていく(ただし今現在は恋愛未満)、かつ作品自体は恋愛が主軸ではないというのが私的には最&高。つまり続きは読みたいので宜しくお願いします。