空ゴト日和の庭

主に本とゲーム

2023年8月読了本まとめ

<面白かった本>

捜し物屋まやま (集英社文庫)幽霊城の魔導士 (創元推理文庫)陸軍将校の許嫁 ~お見合いは幽霊退治の後で~ (小学館文庫 Cく 2-2)

「捜し物屋まやま」

先月読んだ吸血鬼の話が面白かったので、こちらも読んでみたのだけど、めっちゃくちゃ良かった。3巻完結という文句だけ見えるんだけど(まだ読んでない)、え、勿体ない。話は、無職引きこもりの三井が家が全焼して行くところなく彷徨っていたところ、捜し物屋をやっているという間山・兄(和樹)と出会い助けてもらうところから始まる。”捜し物屋”とあるけど、話自体は事件ものではなく完全にキャラクター小説。短編形式でそれぞれ別の視点からの展開になっていくんだけど、間山・弟(白雄)のキャラクターが好みすぎてやばい。しゃべれない、イケメン、霊感持ち、謎に暴力的、という感じなんだけど、始めの方はしゃべれないから謎の人物風に見えたのに、最後の白雄視点の独白で、思った以上に口が悪く(?)性格も悪い。最高だった。嗜虐的な思考の持ち主でありながら和樹が嫌がるからと普段は抑え目にしてるものの心の中は隠せない。性格悪いやつが、性格良すぎる奴と一緒にいるおかげで日常生活遅れてる系話大好きなので、ずっと性格悪いままでいて欲しい。お話的には何か白雄が焦点になってきそうな感じもあるのだけどどうなるかな。続きは多分すぐ読みます。

「幽霊城の魔導士」

読み終えてから、別シリーズの前日譚と知ったけど、こちらから読んで良かったのではと思っている。魔導士が差別され虐げられているという世界観の中、三人の少年少女たちが、人が消えると言われている幽霊城の謎と関わりながら自らの生き方を見つけていく成長譚のようなお話。孤児であり虐げられたせいで言葉がしゃべれなくなってしまったルフェ、強すぎる魔力を持ちながらも孤立しているセレス、平凡で臆病な自分が嫌いなギイという対照的な三人の視点で話が進み、どこで出会うのかとわくわくしながら中盤を読みながら、少しずつ謎の欠片が集まっていき最終的に繋がっていく様はミステリー的でもありそこも面白かった。魔法優位のような世界はよくあるけど、魔法を保持していることで差別されるというのはあまり見ないので面白いなと思ったのだけどそこら辺の説明はあまりなく、人に焦点を当ててるような感じだったので、そこは本編で語られるのでしょう。本編シリーズももちろん読みます。

「陸軍将校の許嫁」

これはすごく好みだった。続きが見たい。タイトルからもっとこてこてのラブコメものかと思ったら、どちらかといえば事件を通じて、知り合いから気になる相手へと少しずつ変化していくという、古き良き男女の恋愛模様が見れて大変良かった。こういうの大好き。時代は明治、女学校に通う薙刀好きなお転婆な女の子と、無愛想で堅物ながらも真面目な軍人さんというコンビ。明治らしく、女性は男性に敬意を払っている雰囲気も見えてこういうの好き~となってしまった。主人公まわりの兄や家族なども良いキャラしてたし、何より、許嫁の関係となった二人のこの先が見たいと思ったので、ぜひぜひ続きもお願いします。

8月はコロナかもしれない何かで寝込んでいたので、あまり読めてないのだけど、中々な良作は読めた感じ。

 

以下、読書メーターです。

8月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:3162

捜し物屋まやま 2 (集英社文庫)捜し物屋まやま 2 (集英社文庫)
読了日:08月29日 著者:木原 音瀬
捜し物屋まやま (集英社文庫)捜し物屋まやま (集英社文庫)
読了日:08月28日 著者:木原 音瀬
書物狩人 (講談社ノベルス)書物狩人 (講談社ノベルス)
読了日:08月27日 著者:赤城 毅
聖女に嘘は通じない (アリアンローズ)聖女に嘘は通じない (アリアンローズ)
読了日:08月25日 著者:日向 夏
幽霊城の魔導士 (創元推理文庫)幽霊城の魔導士 (創元推理文庫)
読了日:08月24日 著者:佐藤 さくら
特等添乗員αの難事件III (角川文庫)特等添乗員αの難事件III (角川文庫)
読了日:08月17日 著者:松岡 圭祐
銀色の国 (創元推理文庫)銀色の国 (創元推理文庫)
読了日:08月15日 著者:逸木 裕
シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と紫紺の楽園 (角川ビーンズ文庫)シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と紫紺の楽園 (角川ビーンズ文庫)
読了日:08月13日 著者:三川 みり
陸軍将校の許嫁 ~お見合いは幽霊退治の後で~ (小学館文庫 Cく 2-2)陸軍将校の許嫁 ~お見合いは幽霊退治の後で~ (小学館文庫 Cく 2-2)
読了日:08月07日 著者:久我 有加
意地悪な母と姉に売られた私。何故か若頭に溺愛されてます (富士見L文庫)意地悪な母と姉に売られた私。何故か若頭に溺愛されてます (富士見L文庫)
読了日:08月04日 著者:美月 りん

読書メーター

他、プチ感想

「聖女に嘘は通じない」
日向夏さんは薬屋は好きなんだけど、それ以外のシリーズが個人的に合わないと感じることが多くて、でもこれは普通に面白かった。恋愛色はないし、事件ものというよりキャラクター事件もの風味なのだけど、女性キャラがいい味出してたし、続きがあれば見たいなと思うのだけど、出なさそうな気配がする。

「書物狩人」
古本屋でまわっていて、美品なので思わず買ってしまった作品。読んだことがあった気もしたけど、読んでなかったかもしれない。面白かったので続きも読みたいけど、買うとしたら古本は安定してないので、新品文庫を注文するしかない。どうしようか。

ノベルス文化が懐かしい。この時代が一番本買いまくり時代だったんだよ。今の表紙ラノベでありながら中身挿絵なしではなく、表紙はこんなナリでも中に挿絵ありという、このスタイルが個人的に一番好きだよ。挿絵文化復活してくれ。