面白かった！
婚約破棄され、両親に勘当され、行き場を失くした主人公が、王太子に拾われて、とある潜入捜査の目的のためにごはん屋の経営を手伝うことになるという話。料理ものが苦手な私としては、あらすじだけだとどうかと思っていたのだけど、シナリオというよりキャラが面白いやつだった。
ヒーローヒロインの恋愛がどうこうよりも、個人的にはジェラルドというキャラが面白くてとても楽しく読めた。王太子補佐官で王太子好き好き人間で、ことあるごとに王太子と仲良くする主人公に敵対心？を向けるのだけど、この手のタイプって、一歩間違えれば危険な奴になりかねないのに、実はめっちゃいいやつなワンコロのイメージが目に見えて（これはイラストの大勝利）ひたすら可愛いのだ。主人公がデートに誘われたときも、俺も行きたいのにおまえだけズルいと言わんばかりに態度で拗ねたり、何なら、王太子を間に挟んだ、主人公とジェラルドの関係性がめっちゃ好きでたまらない。
この作者様は初読みなんだけど、キャラ造形が好きなタイプだなと思った。続きがあるならぜひ読みたい。
