空ゴト日和の庭

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1/8 読了本『准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき 』澤村御影

 

准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき (角川文庫)

准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき (角川文庫)

 

年末の読書メーターのランキング(シリーズ部門)でかなり上位に入っていて興味を持った作品。民俗学の准教授のお話ということでゆるふわ事件簿的なものかな思ったら、主人公が他人の嘘を見抜く能力持ちということを知り俄然読みたくなりました。

小さい頃に不思議な祭りに迷い込み、そこのものを食べたことにより他人の嘘を聞き分ける耳を持ってしまった主人公は、まわりの人間や親に気味悪がられ、人とは距離を取るようになり、上辺だけの人間関係を築いていた。対して、探偵役の高槻は過去に神隠しに合い一度見たものは忘れないという能力持ちなものの、主人公と違い天真爛漫で子供みたいな性格で、いつか本当の怪異現象に出会い自分の謎もわかるんじゃないかと怪奇ものに積極的に関わっていた。そんな二人が出会い怪奇現象に悩む人の相談にのり事件を解決していくというお話。

面白かったです。事件自体は単純なものが多く、怪異かと思えば人の仕業でしたというものがほとんど。どちらかといえば、今まで人を避けてきた主人公が事件を通して人と関わることで変わっていくことを描いたドラマ部分もメインとなっていくのかなと。

個人的には主人公の嘘を見抜くというチート能力がめちゃくちゃ気に入っています。特殊能力で事件を解決するものって好きなんですよね。SFやファンタジーというわけでなく、あくまで現代ものミステリーの体裁を取りつつ主人公が能力持ちってかっこよくないですか(伝われ)。そんなわけで、できればあまりファンタジーよりにならず、あくまで人の事件簿であって欲しいなぁとちょっと思ってます。2巻3巻とどうなっていくかわかりませんが続きを読んでいきたいです。